吉田様:私は石油精製装置の維持管理を担当しています。その工程では、書庫に蓄積された過去の検査評価報告書を参考にしますが、保管されている膨大なファイルの中から目的の一枚を探し出すのは、非常に労力を要する作業でした。
というのも、東京ディズニーランド約7.5個分(115万坪)の広大な敷地の中に、私の部署だけでも5つの書庫が点在しており、ちょっと資料を取りに行くだけでも移動だけで車で15分ほどかかってしまいます。また災害による汚損、焼失等への対策も万全にしておかなければなりません。数十年前の技術者が残した手書きの資料も多く、それが万が一失われると大きな損失になります。
さらには入力をパソコンで行うようになってからも、それを出力し、捺印し、ファイルに保管するという一連の作業は続いていましたので、このままでは今後も紙データが増え続けていくことは明らかです。
そこで私は4年ほど前、書庫に保存される報告書のデジタル化を提案しました。それが承認され、正式に業務改善のための新規プロジェクトとしてスタートしたのです。