自炊の具体的な方法とは?メリット・デメリットを解説
ビジネス文書を電子化する方法は大まかにわけて2種類あります。それは、スキャン代行業者を利用するもしくは自炊です。
企業の中には、自炊で文書の電子化を進める場合、どのようなメリットがあるのか改めて確認したい方もいるでしょう。また、具体的な方法を知りたいと考えている担当者もいるのではないでしょうか?
そこで、今回は自炊の概要や具体的な手順、メリット・デメリットについて解説しますので、興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。
自炊とは?概要を改めて解説
自炊とは、業者などを利用せず自社で文書の電子化を行うことです。スキャンをしてPDFなどに変換することで、PCやタブレットで文書を閲覧できるようにします。
原本として保管する必要がないとき、書類をバラバラの状態にしてスキャンをするケースが多いです。そのため、裁断機等を使用して表紙や裏表紙部分を切り離したり、ノド部分を切り落としたりする必要があります。また、文書はスキャンをしてPDF等に変換するため、専用のスキャナーを自社で準備しなければなりません。
ちなみに、自炊ではなくスキャン代行を利用する場合、裁断機やスキャナーを購入する必要はありません。自炊とスキャン代行業者の違いについて詳しく知りたいという方は、『自炊とスキャン代行業者の差とは?違いをわかりやすく解説』をご覧ください。
自炊の方法とは!?具体的な5つの手順をご紹介
自炊の具体的な手順は大まかにわけて5つあります。それぞれの手順について詳しく解説しますので、自炊の方法について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
文書を裁断する
はじめに、スキャンをする対象の文書を裁断します。社内広報誌やカタログなどは表紙や裏表紙があるため、中身と切り離さなければなりません。また、厚みのある文書は20ページごとにわけて裁断すると効率的です。
具体的な裁断方法は下記にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
- 表紙・裏表紙がある場合、本文との接続部分を裁断する
- 20ページごとに本文を切り分ける
- ノド部分を切り落とす
スキャンを行う
次に、スキャナーを使用して裁断したページをスキャンします。スキャナーの具体的な操作方法などは、製品のマニュアルなどを確認しながら進めてください。スキャンをする前に、下記の項目については事前に設定する必要があります。
- ファイルの保存先
- 画質の選択
- カラーモード
- 読み取り面の選択
- ファイル形式
- 対象言語など
好みに合わせて適切に選択するようにしましょう。
データをリーダーに送る
スキャンが完了したら、データをリーダーに送ります。アプリケーションに関しては、好みのものをインストールしてください。
必要に応じて修正をする
次に、修正を行います。
例えば、スキャナーに対して垂直に文書が置かれていない場合、傾きが発生してしまうことも少なくありません。また、ゴミなどが挟まっていてそれに気づかずスキャンしてしまうとゴミも画像の中に写ってしまいます。そのため、必要に応じてスキャンをやり直したり、編集ソフトで加工したりして修正作業を行うようにしてください。
原本の再製本もしくは処分を行う
最後に、原本の再製本もしくは処分を行います。電子化後に必要な文書は再製本し、不要なものは、処分をするのが一般的です。
ビジネス文書の中には、機密性を保たなければならないものもあるため、処分は慎重に行う必要があります。情報漏洩が心配な方は、スキャン代行業者の利用を検討するのがおすすめです。
自炊で文書を電子化するメリット
自炊で文書を電子化するメリットは、大まかにわけて2つあります。それぞれのメリットについて詳しく解説しますので、ぜひチェックしてみてください。
自社でスキャニングに対応することができる
1つ目のメリットは、自社でスキャニングに対応することができる点です。
企業の中には、持ち運びができないビジネス文書を電子化したい場合があります。例えば、機密性が高い文書などです。しかし、自炊なら社内でスキャンをすることができるため書類を持ち出すことによって生じるリスクが少なくなります。
コストを抑えられる可能性がある
2つ目のメリットは、コストを抑えられる点です。
自炊のデメリットで後述しますが、専用の機器をそろえる必要があるため、完全に無料で文書電子化に対応できるわけではありません。しかし、大量のスキャンを行えば、スキャン代行業者よりも安く済ませられる可能性があるため、自炊のメリットといえます。
自炊で文書を電子化するデメリット
自炊にはメリットがある一方、デメリットも数多く存在します。自炊に利点をあまり感じられないという方はスキャン代行業者の利用がおすすめです。
裁断機やスキャナーなどの専用機器を購入する必要がある
1つ目のデメリットは、裁断機やスキャナーなどの専用機器を購入しなければならない点です。
基本的に、文書電子化に取り組む前から裁断機や専用のスキャナーを保有している企業は多くありません。そのため、スキャンを行うために専用の機器を揃える必要があります。また、専用機器の購入には、まとまった費用がかかるため、場合によってはスキャン代行業者に委託するよりも料金が高くなる可能性があります。
人件費がかかる
2つ目のデメリットは、人件費がかかるという点です。
スキャンには、文書の裁断やスキャナーへの設置が必要になるため、すべて機械で対応することはできません。人の力が必須になるため、社員などが対応することになります。
社員の人件費は元々かかるため、あまり問題視しないという方もいるかもしれません。しかし、コア業務にマンパワーを集中させることができなくなるため、企業が提供するサービスに影響を与える可能性もあります。
自社ですべての作業に対応しなければならないため手前がかかる
3つ目のデメリットは、自社ですべての作業に対応する必要がある点です。
綺麗にスキャンするためには、文書を裁断しなければなりません。また、うまくスキャンすることができなかったとき、修正作業も発生します。さらに、文書の再製本や処分もすべて自社で行わなければなりません。
これらの作業をスキャン経験のない人材だけで対応する必要があります。そのため、非常に大きな負担がかかることになるでしょう。
万全なセキュリティ環境でスキャンすることが難しい
4つ目は、高セキュアな環境を維持することが難しい点です。
大量の文書を裁断しスキャンするため、自炊の場合セキュリティ対策が課題になります。もし、機密文書などが漏洩してしまうと企業の信用は失墜する可能性が高いです。
また、自炊では溶解廃棄処分をすることができないので、原本を処分するときの安全性も担保することが難しいです。
再製本ができない
5つ目は、再製本することができないことです。
スキャン代行業者に文書電子化を委託する場合、オプションサービスを利用すれば再製本してもらうことができます。資格を持った専門の経験豊富なスタッフが対応するため、再製本の作業にも慣れているケースが多いです。
一方、自炊はスキャン経験のない社員が対応することになるため、再製本ができなかったり、時間がかかったりします。
ヌケモレが発生する可能性がある
6つ目は、ヌケモレが発生する可能性があるという点です。
自炊の場合、経験の少ない社員がスキャンをするため、スキャンミスによりヌケモレが発生します。これにより、スキャン効率が大幅に悪くなるため、ペーパーレス化が進まない、DXの波に遅れてしまうなどのデメリットが生じてしまう可能性が高いです。
まとめ
今回は、自炊の概要や具体的な方法、メリット・デメリットについて詳しく解説しました。自炊は自社で対応できるというメリットがありますが、初期コストがかかる、ヌケモレが発生しやすいなどのデメリットも非常に多いです。そのため、スキャン代行業者を利用して効率的に文書電子化を行おうと思われている方も少なくないでしょう。
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