ナレムコの統計とは?リスクに備えた文書整理方法を解説
業種によって扱う資料は異なりますが、数多くの企業が資料を管理しています。例えば、契約書や請求書、履歴書、同意書、社内広報誌など数多くの資料を挙げられるでしょう。また、企業が扱う資料の中には、法律で保存が義務付けられているものもあるため、適切に管理する必要があります。
紙で情報を管理している場合、保管スペースなどが必要になるため、企業の中には保管するためにコストをかけていたり、オフィスのスペースが少なくなっていたりするケースも珍しくありません。さらに、企業の中には管理している資料をほとんど活用していないというところも多いのではないでしょうか?
作成した書類がどのぐらい活用されているのかを示す統計として、ナレムコの統計が挙げられます。今回は、ナレムコの統計の概要やその定義と合わせたおすすめの文書整理方法などを解説しますので、興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。
目次
ナレムコの統計とは?わかりやすく解説
ナレムコの統計とは、制作された文書の中で半年後に利用される文書は10%、1年後に閲覧される文書は1%であることを示した統計のことです。アメリカのNational Record Management Council(NAREMCO)によって調査・報告が行われました。つまり、書類を作成して半年を経過すると90%の資料が閲覧されないことを示しています。また、1年経過すると99%の書類が利用されないことを報告した統計です。
企業が管理している書類はほとんど捨てたほうがいいの?
ナレムコの統計によれば、制作から1年経過した書類はほとんど閲覧されないため、残していても無駄になる可能性が高くなります。では、企業が管理しているほとんどの書類は捨ててしまったほうがいいのでしょうか?例えば、捨てることで省スペース化を実現することができたり、管理に必要なコストを削減できたりすることができます。そのため、資料を処分することは企業にとってメリットがあるといえるのです。
しかし、原本を残すか否かは別にして企業が管理する書類の中には廃棄してしまうと困るものも多いです。ここでは、なぜ企業が使わないけど捨てられない書類があるのかについて解説します。
企業には使わないけど捨てられない書類がある
1つ目は、法律で保管が義務付けられている書類は、捨てられないからです。
例えば、企業が保管しなければならない書類として契約書や納品書、請求書などが挙げられます。特に、国税関係帳簿や国税関係書類は一定期間の保存が義務付けられているため、これらの書類は適切に管理しなければなりません。
突発的なアクシデントの発生に備える必要がある
2つ目は、突発的なアクシデントの発生に備える必要があるからです。
企業が扱っている書類の中には、トラブルや訴訟が発生したときにそれを立証することができるものもあります。このような書類を安易に処分してしまうと、もしものときに対応することができなくなるので、適切に管理しなければなりません。万が一捨ててしまうと立証できずに裁判が不利に働くケースもあるため、このような書類は残しておく必要があります。
ナレムコの統計と合わせたおすすめの文書整理の仕方とは?
企業が扱う書類は簡単に捨てることはできません。しかし、1年以上経過した書類が閲覧される可能性は1%なので、可能な限り整理したいと思われている方も多いのではないでしょうか?
工夫して文書整理を行うことで、管理すべき書類を減らすことができる可能性があります。ここでは、ナレムコの統計と合わせたおすすめの文書整理方法を解説します。
保管の必要性がなく使用しないものは廃棄する
1つ目は、書類の必要性や使用頻度を考えて不要なものは廃棄することです。
電子帳簿保存法など法律で保管義務が定められていない書類は、残す必要がありません。また、万が一訴訟が起きたとき、法的根拠にならない書類も同様です。その中で制作から1年以上経過している書類や使用頻度が低い書類は処分することができるでしょう。
できるだけ書類は電子化する
2つ目は、できるだけ書類を電子化することです。
普段閲覧しない書類でも保存義務が定められているものが多く、1年以上経過した書類でも保管しておかなければならないという企業は少なくありません。また、法的根拠になり得る文書は保管しなければなりませんが、多くの場合トラブルが発生しないケースが多く、原本保存で管理しているとコストが膨大になることもあるでしょう。さらに、法律で保存が義務付けられておらず、証拠としても残しておく必要がない書類でも原本に書かれた情報だけはバックアップを取っておきたいというケースもあります。このような状況に直面している企業は、文書の電子化がおすすめです。
法律で保存が義務付けられている書類の中には、電子保存が認められているものもあります。書類を電子保存で管理するためには、一定の条件を満たす必要がありますが、それをクリアすれば原本で管理しなくてもいいため、書類の保管スペースを削減することが可能です。また、トラブル発生時の証拠として残しておきたい書類は、電子化しても証拠となります。民事訴訟において裁判の証拠となる書類は、紙媒体でも電子データどちらでも使用可能です。特に、トラブル発生時の証拠として残しておく書類は、訴訟が起こったときに活用する書類になります。使用頻度が多くないため原本保存は負担が大きいですが、文書を電子化することで、スペースを削減し訴訟にも備えられるので、文書整理の際におすすめです。
数多くの文書を電子化してオフィスをスッキリさせたいならスキャン代行業者がおすすめ
文書を電子化すれば必要な情報をデータとして残しつつ、原本を処分することができるので、省スペース化やコスト削減など、企業は数多くのメリットを獲得することができます。しかし、企業は膨大な文書を管理しているケースも多く、1つ1つの書類に対して原本保存の必要性を確認したり、スキャナで電子化したりすることはとても大変です。効率的に文書電子化を行い、不要な原本を廃棄したいという企業はスキャン代行業者の利用がおすすめです。
スキャン代行を利用すれば、短期間で大量の文書を電子化することができます。また、原本の廃棄にも対応してくれるため、文書整理をスピーディーに行うことが可能です。自社ですべての書類の電子化に対応できないという方は、ぜひスキャン代行業者の利用を検討してください。
まとめ
今回は、ナレムコの統計の概要やそれに合わせた文書整理方法について詳しく解説しました。制作から1年以上経過した文書は、閲覧されない可能性が99%にも上ります。そのため、企業はスペースを効率的に活用するため、コストを削減するためにも日頃から文書を整理することが重要です。
しかし、ナレムコの統計はあくまで目安です。文書を整理する際には、文書の活用方法や閲覧頻度などを考え、廃棄、電子化、保管を考えるようにしましょう。
文書整理に電子化を検討している企業は、スキャン代行業者の利用がおすすめです。
株式会社うるるでは、『うるるBPOのスキャン代行サービス』を提供しています。短い納期で大量の文書を電子化することができるので、興味がある方は、ぜひ下記のリンクからお気軽にご相談ください。