文書管理は事業部横断になるためトップダウンで進めよう!
企業は、契約書や秘文書などさまざまな書類を扱います。そのため、適切な文書管理を行うことが重要です。もし、管理が行き届いていない場合、紛失によって裁判等で証拠として示すことができなかったり、個人情報が流出してしまいトラブルに発展したりする可能性があります。また、適切に文書管理がされていないと必要な書類を探し出すために時間がかかるため、業務の非効率化にもつながってしまうのです。
このように文書管理は生産性などにも影響を与えるため、適切に管理することが求められますが、企業の中には文書管理をチームで取り組んでいたり、一部の社員だけが積極的に管理していたりするケースもあります。しかし、文書管理は事業部横断になるため、トップダウンで進めるのがおすすめです。
今回は、文書管理が事業部横断になる理由やトップダウンで進めることでどのようなメリットがあるのか解説しますので、興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
文書管理は事業部横断になる理由
企業や組織の文書管理は事業部横断になるケースが多いです。はじめに、その理由について詳しく解説します。
文書は部門にまたがり共有されることが多いため
1つ目の理由は、文書は部門にまたがり共有されることが多いためです。
もちろん、文書の中には上層部や特定の部門だけが利用するものもあります。しかし、逆に部門に関係なく共有される書類も多いです。例えば、社内規定や研修に関する資料、連絡先リストなどが挙げられるでしょう。
また、違う資料同士でもそれぞれが関連しているケースもあります。例えば、顧客情報は営業部門、製品の仕様書は開発部門、請求書は経理部が管理しますが、これらの資料は相互に関連しているため、部門に関係なく情報共有や連携が必要です。
このように、文書は部門に関係なく使われたり、相互に関連していることで情報共有が必要だったりするため、文書管理は事業部横断になるケースが多くなります。
コスト面から部署独自の管理システムを保有するケースが少ないため
2つ目の理由は、コスト面から部署独自の管理システムを保有するケースが少ないためです。
企業の中には文書を適切に管理するためにシステム導入を図るところも少なくないですが、基本的に企業全体で運用されるのが一般的になります。逆にいえば、部門ごとにシステムを導入して運用されることは比較的少ないです。もし、部門ごとにシステムを運用すると重複や無駄なコストがかかってしまいます。例えば、同じ情報が異なる部門でそれぞれ保存されているとストレージの容量を余分に確保しなければなりません。また、管理コストがかかるため、企業の負担になります。
このように、部門ごとにシステムを導入するとコストの無駄が発生しやすくなるため、文書は企業ごとにひとつのシステムで運用されます。つまり、文書管理は事業部横断になるといえるため、その点も理由のひとつとして挙げられるでしょう。
リスク管理を行う必要があるため
3つ目の理由は、リスク管理を行う必要があるためです。
もし、部門ごとで文書管理を行う場合、ほかの部門に所属する社員へアクセス権が付与されません。業務上、他部門の書類にアクセスしなければならないケースも多いため、内部からの不正アクセスが発生する可能性があります。また、一元管理をすることができないため、不正行為やデータ改ざんを検知しづらいです。さらに、セキュリティ基準を統一することができないため、それぞれの部門でセキュリティ強度にバラつきが生まれます。
一方、事業部横断で文書管理をすれば、アクセス権の制御や不正行為の検知、セキュリティ基準の統一などさまざまなメリットを獲得することができます。これにより、文書管理は事業部横断で行われるケースが多いです。
文書管理成功のカギはトップダウンで進めること
上記の理由により文書管理は事業部横断で行われることが多いですが、さらにトップダウンで進めることで適切に文書管理を行うことができるようになります。では、なぜ文書管理はトップダウンで進めるべきなのでしょうか?
ここでは、トップダウンで進めることがなぜ文書管理成功のカギになるのかについて詳しく解説します。
スピーディに文書整理ができる
1つ目は、スピーディに文書管理ができるからです。
企業の上層部が事業部横断で文書管理する意思決定を下し、それを下部組織に通達すれば、推進力が大幅に高まります。例えば、トップダウンで進めることで予算が確保しやすいです。また、外部機関から専門家を招いたり、文書管理を素早く行うために業者を利用したりすることができるため、ノウハウを取得できるだけでなく、自社で対応するよりもスピーディに文書管理を進めることができます。
下部組織のみで意思決定をする場合、上層部に理解を得たり、予算を確保してもらったりする必要がありますが、トップダウンで文書管理を行えば、そのような工程を削減することができるので、その点が大きなメリットになるでしょう。
同じ方法で文書を管理できる
2つ目は、同じ方法で文書管理ができるという点です。
チームや部門ごとで文書管理を行う場合、それぞれで文書管理方法を決めます。そのため、チームや部門ごとで文書管理方法にバラつきが生まれてしまい、社内全体で統一することは難しくなってしまうでしょう。
一方、トップダウンで文書管理を行えば、上層部が文書管理方法などを決めて下部組織に伝えることになります。これにより、部門やチームごとで文書管理方法が統一されるため、同じ方法で文書管理を行うことが可能です。
トップダウンで文書管理を進める際に必要なこと
トップダウンで効率的に文書管理を進めるためには、モラールの向上や体制構築が必要不可欠です。ここでは、具体的にトップダウンで文書管理を進める際に必要なことについて詳しく解説します。
モラールの向上を図る
トップダウンで文書管理を進めるためには、モラールの向上が重要です。社員全員のやる気を獲得することで、メンバーの参画意識が芽生え、トップダウンの文書管理を成功させることができます。
体制を構築する
トップダウンによる文書管理を成功させるためには、体制構築が必要不可欠です。体制構築とは、文書管理を推進するための推進メンバーの選出や階層構成の決定、役割によって権限や責任の付与などが挙げられます。また、文書管理には事業部横断で連携することが求められるため、それぞれのチームや部門が連携したり、コミュニケーションを図れたりする環境を構築することも重要です。
まとめ
今回は、文書管理はなぜ事業部横断になるのか、トップダウンで文書管理を行うことで獲得できるメリットなどについて詳しく解説しました。企業が社内で扱う文書は共有する必要があったり、部門ごとで別々の資料を扱う場合でもそれぞれに関連性があったりするので事業部横断で管理することが重要です。また、トップダウンで文書管理を行えば、スピーディな文書管理や管理の統一を図れるため、ぜひトップダウン方式の文書管理を実践するようにしましょう。
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